行事
優勝トロフィー授与
一水ゴルフ初優勝〜多大なるハンディキャップに助けられ〜

52期  木村一成

 去る平成18年5月24日,宝塚ゴルフ倶楽部(新コース)にて開催された平成18年度第1回一水ゴルフコンペで初優勝させて頂きましたのでご報告させて頂きます。
ことごとく雨に祟られた週末ゴルフとは打って変わって,当日は五月晴れといってよい快晴でした。会場となった宝塚ゴルフ倶楽部には旧コース18ホールと新コース18ホールの合わせて36ホールがありますが,今回一水ゴルフコンペが開催されたのは新コースです。私は,今年4月に開催された若手会の追い出しコンペで旧コースを初めてラウンドし,83というベストスコア(当時)を出すことができました。新コースをラウンドするのもこの日が初めてでしたが,旧コースとの相性の良さがこの新コースでも活かせるのではないかと淡い期待をもって一水ゴルフコンペの当日を迎えました。
ところで,今年に入ってから私のゴルフは例年になく好調で,第1回一水ゴルフコンペが開催されるまでの8回のラウンドのうち実に4回が80台で,そのうち3回は3ラウンド連続して達成したものでした(ちなみに,昨年までの6年間で私が80台を出したのはたったの3回です)。
他方,この一水ゴルフコンペで私に与えられたハンディは33というものでした。
そのせいもあってか,当日,会場に着いた私に対して,主催者の先生方からいくつかの助言を頂戴することになりました。曰わく,「いつも80台で廻っているのにハンディ33は多すぎるから辞退したらどうか?」「ハンディ25もあれば,97叩いてもネット72で優勝できるやろうから,そのくらいにしといたら?」などなど。しかしながら,私は,これらの助言を丁重にお断りさせて頂きました。それは「ゴルフのスコアなんて,実際上がってみるまでは分からない」という思いがあったからです。今年に入ってから私のゴルフは例年になく好調でしたが,勿論いつも80台でラウンドできていた訳ではありません(平均スコアは90.75で,90も切れていません)。100を叩くこともありました。ゴルフには「絶対大丈夫」ということなどないのです。また,一水ゴルフコンペのハンディも,私が自己申告して頂いたものではなく,過去の実績を考慮して,主催者側で算出されたものを頂いているわけですから,これを私の判断で勝手に辞退するというのもおこがましいような気がしました。
そんなこんなでスタートの時間を迎えることになりました。この日の同伴競技者は,尾崎雅俊先生,鎌倉利光先生,上田憲先生のお三方でした。これまでに私が参加した一水ゴルフコンペには独特の雰囲気があり,重鎮の先生方とのラウンドでただでさえ緊張するところへ,共通する話題も少なく,会話もはずまず,そして更に緊張してしまい,いつものゴルフができずに散々なスコアになってしまうのが常でした。しかし今回は,同伴競技者の先生方からも色々と話しかけて頂き,私の拙い質問にも快くお答え頂くなどご配慮頂いたお陰で,随分リラックスしてラウンドすることができました。今回の私の優勝は,ひとえに多大なるハンディキャップのお陰ですが,このハンディキャップを活かすことができたのは同伴競技者の先生方のご配慮のお陰と感謝しております。
以下,コンペから日が経ってしまい一部不確かな点もありますが,現時点での記憶とスコアカードの記載をもとに当日のラウンドを振り返ってみたいと思います。

私たちの組はインスタートでしたが,スタートホールの10番(493ヤード・パー5)はティーショットが谷越えで,途中から緩やかに打ち下ろしてゆく右ドッグレッグのロングホールです。私のティーショットはややダフり気味に低いヒッカケ球で,左OBスレスレのラフに止まりました。助かったと思ったのもつかの間,7番アイアンで打った2打目は,つま先下がりのライからシャンクが出るのを恐れて左にOB。打ち直しの4打目を残り120ヤード地点の右ラフへ運び,そこから9番アイアンで打った5打目がグリーン右へ。アプローチを寄せて1パットで「7」。いわゆるOBパーでのスタートです。
11番ホール(288ヤード・パー4)は距離の短いミドルホールです。ティーショットはグリーン右のガードバンカーへ。左奥のピンへ向かってサンドウェッジで打った2打目がホームランし,アプローチして2パットの「5」。ティーショットが良かっただけに2打目の処置が悔やまれました。
12番ホール(134ヤード・パー3)はニアピンのかかったホール。グリーンの右サイドに切られたピンの手前には大きなバンカーが待ち受けていました。ショットが定まらない今日の調子ではピンを狙うと大叩きもあると考え,グリーンセンターを狙って打ちました。ところが,9番アイアンでのティーショットはやや右へ出てピン横1.2メートルへナイスオン。期せずしてニアピンをゲットしましたが,結局,2パットでパー。今日の初パーでしたが,ベタピンショットを打ちながらバーディーが取れなかったのは残念でした。
13番ホール(391ヤード・パー4)はフェアウェイの途中に段のあるストレートなミドルホール。ティーショットはこの日初めての会心の当たりで,残り130ヤード地点のフェアウェイへ。9番アイアンで打った2打目は,アゲインストの風に戻されてグリーン奥にピンが切ってあるのにグリーン手前に「乗っただけ」。ここから3パットして「5」。良いショットがなかなかスコアに結びつきません。
14番ホール(439ヤード・パー4)は,フェアウェイが緩やかに左ドッグレックしながら右から左へ傾斜しているミドルホール。キャディさんいわく右の斜面狙いとのこと。半信半疑で打ったティーショットは,キャディさんのいうとおりに右斜面へ。これがフェアウェイに落ちてこず,2打目はフェアウェイに出すだけ。残り100ヤード地点からアプローチウェッジでの3打目がカラーで止まってしまい,パターでのアプローチも寄らず,2パットで「6」。悪い流れがやって来た気がしました。
15番ホール(179ヤード・パー3)は,10ヤード近い打ち下ろしの距離のあるショートホール。5番アイアンを手にして低い球を打とうとしたのですが,これが大ダフリしてグリーン手前のバンカーよりもさらに手前のラフへ。ラフからサンドウェッジで打った2打目がラフに喰われグリーンに届かず,ラフからの3打目もひっかけてグリーン左のバンカーへ。バンカーから2パットの「6」。ずるずると悪い流れに引きずられるような気持ちがしてきました。
16番ホール(355ヤード・パー4)は,距離は短いもののフェアウェイがタイトなミドルホール。曲がりを少なくするためドライバーで低い球を打ったところ,これがうまく行って見事フェアウェイをキープ。悪い流れを断ち切るような良いショットでした。残り120ヤードをピッチングウェッジで打って2オン・2パットのパー。
17番ホール(486ヤード・パー5)はドラコンがかかったロングホール。会心のティーショットはフェアウェイ左のラフへ。今年からバッグに入れた秘密兵器のユーティリティーでの2打目も会心の当たりで,残り60ヤード地点のフェアウェイへ。サンドウェッジでの3打目は,打つ瞬間に,昨年度の優勝カップの取り切り戦に熱中していた後ろの組の2打目が飛んできてしまってトップに。なんとか寄せワンでパー。
18番ホール(429ヤード・パー4)は30ヤード打ち下ろしの豪快なミドルホール。会心の当たりのティーショットはフェアウェイの先のラフまで飛び,残り130ヤードの地点へ。9番アイアンで打った2打目は,グリーン左ラフへ。アプローチして2パットの「5」。良いティーショットをなかなかスコアにつなげられません。
結局前半はパーとボギーが3つずつ,ダブルボギー2つにトリプルボギー1つで「46」(パット数は17)。ハンディが33あることを思えば優勝は堅いと思いました。

後半のスタートホールの1番(438ヤード・パー5)は距離の短いロングホール。ティーショットは少しダフり気味でしたが,フェアウェイセンターを捉え,残り距離は200ヤード。秘密兵器のユーティリティーでグリーンエッジまで運んだのですが,アプローチをミスして4オン2パットの「6」。良いショットをなかなかスコアに結びつけることができません。
2番ホール(287ヤード・パー4)はやや打ち上げの距離の短いミドルホール。ティーショットはやや右に押し出して残り50ヤード地点のラフへ。グリーン方向に木がかかっていましたがアプローチウェッジで低い球を打ってグリーンを狙いました。このショットは惜しくもバンカーにつかまり3オン・2パットの「5」。
3番ホール(200ヤード・パー3)は打ち下ろしながら距離のあるショートホール。ニアピンがかかっていましたが,随分距離があってグリーンに乗せることすら困難なホールでした。4番アイアンで打ったティーショットを右に押し出して右OB。前方に設置された特設ティからの4打目が寄せきれず,4オン・2パットの「6」。
4番ホール(450ヤード・パー5)は,距離の短いロングホールで,ドラコンのかかったホール。当日使用したレギュラーティからは,フェアウェイは本当に狭く,ティーショットでフェアウェイをキープすることは非常に難しく感じました。私のティーショットは薄い当たりで距離こそ出なかったものの,見事フェアウェイをキープしてドラコンをゲット。残り220ヤード地点からスプーンで打った2打目は力んで左へ引っかけたほとんどゴロの当たり。残り100ヤード地点からの3打目も乗らず,4打目のアプローチではシャンクする始末。半ばヤケクソで打った5打目が奇跡的に寄って1パットの「6」。ここ3ホールほど流れが悪くなってきました。
5番ホール(316ヤード・パー4)はフェアウェイが途中から下っていて,先が見えない若干ブラインド気味のホール。フェアウェイ右のバンカー越えを狙って打ったティーショットは会心の当たりでバンカーの先のフェアウェイを捉えました。しかし残り90ヤード地点のつま先上がりのライからアプローチウェッジで打った2打目は引っかけ気味でグリーン左へ。アプローチも寄せきれず3オン2パットの「5」。良いショットがスコアに結びつきません。
6番ホール(441ヤード・パー4)は距離の長いミドルホール。フェアウェイの中央に段があり,会心のティショットはこの段を越えて残り160ヤード地点のフェアウェイへ。7番アイアンで打った2打目がナイスオンして,2パットのパー。
7番ホール(138ヤード・パー3)では,9番アイアンで打ったティーショットは2段グリーンの上の段に切ってあるピンの真横のグリーンエッジへ。パターでのバーディートライは惜しくも入らず,パー。2ホールパーが続いて,悪い流れを断ち切ることができたかに見えました。
しかし続く8番ホール(424ヤード・パー4)は,ティインググラウンドから見て右手前から左奥へと斜めに伸びてゆくフェアウェイに向かってティーショットを打っていかなければならない難しいホール。距離もあるので,パーセーブのためにはドライバーを持たざるを得ないのですが,少しでも右へ打ち出すとOBが待っています。ドライバーで打ったティーショットは少し右へ押し出し気味で右OB。打ち直しの3打目もまた右OB。4番アイアンに持ち替えて打った5打目がようやくフェアウェイへ。秘密兵器のユーティリティーもこのホールでは活躍せず,6打目はフェアウェイ右のバンカーへ。残り50ヤード地点からの7打目は,バンカーからうまくクリーンに打てたのですがグリーンを捉えることができず,8オン2パットの「10」。大きくスコアを崩してしまいました。
気を取り直して臨んだ最終9番ホール(388ヤード・パー4)では再びドライバーを手にし,会心のティーショット。残り150ヤード地点から7番アイアンで打った2打目を大きく左へ引っかけ,グリーン左の林へ。林から1打で脱出し,アプローチでグリーンを捉えたものの4オン2パットの「6」。
上がりの2ホールで大きく崩れたこともあり,後半はパーが2つにボギーが4つ,残り3つがダボ,トリ,10で「51」(パット数は16)。トータルスコアは「97」でした(合計パット数は33)。ハンディキャップが33ですから,ネットスコアは64でした。
この日のラウンドを振り返ると,フェアウェイキープ率が50%(年間平均は37%)と高いにもかかわらず,パーオン率が22%(同29%)と低く,良いティーショットをスコアに結びつけられなかった原因がアイアンショットにあったことが分かります。また,パーセーブ率27%(同29%),ボギーセーブ率38%(同36%),ダブルボギー率16%(同18%)に対し,トリプルボギー発生率が16%(年間平均10%)と高く,特定のホールでの大叩きがスコアに影響していることが分かります。

この日の自分のゴルフに不満を抱きつつも,ハンディがハンディだけに今度こそ初優勝かな,などと考えながら会食会場へ向かうとやはり優勝。しかしながら,2位に入った竹林竜太郎先生のネットスコアは「71」。スタート前の主催者側の助言に従ってハンディを25に下げていたら,優勝を逃してしまうところだったわけです。まさしく「多大なるハンディキャップに助けられての初優勝」というべきでしょう。
次回ハンディキャップは,アンダーを差し引いて八掛けして「20」となりました。次回は,この新ハンディキャップにふさわしいゴルフができるように精進したいと思います。

幹事長杯取切戦優勝の小原望会員
比嘉廉丈先生のご挨拶
今年からシニアの高坂会員(右)とプレゼンテーターの竹林節治会員(左)

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